使える脳の鍛え方 読後レビュー

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今回は「使える脳の鍛え方」の感想を書いていきます。

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なぜ読んだのか?

僕は脳科学系の本は見かけるとついつい手に取ってしまう質でして、この本も図書館で見かけたので読む本も他に特になかったので借りました。
先に言っておくとこの本の題名が何となく脳科学自己啓発本のような感じがしますが、中身は言ったって普通の「勉強法」本でした。

内容

勉強の方法はほとんどの人が一転集中的に読んで覚えるような暗記型をしていますが(僕もそうです)、実際は「テスト中心」の想起学習が記憶は定着しやすい、とこの本には書かれています。

定期的に自分にテストをするやり方は間違うとショックを受けるためやりたくありませんし、実際教科書を読み直した人と自分に1回テストをした人と成績を比べると教科書読み返し組が好成績を収めます。

しかし、継続は力なりで何回も自分にテストをして繰り返し想起学習すると、最終的なテストでは想起学習組のほうが大差で好成績を収めます。

それでは想起学習として自分の今の理解度をテストしよう、として勉強を始めるのはいいですが、注意するべきなのが「テスト⇒答え合わせ」にもワンクッション置くことです。

何故かというと、テストしてすぐに答え合わせして見直しをする流れを繰り返すと、「テストの後には直ぐにフィードバックが返ってくる」と無意識に勘違いしてしまうからです。

なので実際のテストでいつものように答えをすぐ知れる前提で答えを解いてしまい、間違えてしまうか、もしくはその場で混乱します。

想起学習は簡単に言うと「少し忘れる勉強」なのです。

なのでこの本の想起学習から派生する「間隔学習」や「多様学習」も「少し覚えたと思ったら別の問題に移る」行動をとります。

なんだか性に合わないやり方ですが、この本のキーワードは「正しい勉強法はつらく、直観に反するものである」です。

なかなか今までの勉強の流れに取り入れるのは難しい気がしますが、結果は様々な実験によって実証されているので、信じて取り組んでみようと思いますね。

思ったこと

この本を読んで思い出したのは、僕が「自転車に乗れるようになった時」と「1輪車に乗れるようになった時(もう今は乗れない)」のことです。

どちらも時期は違いますが、ある程度集中して取り組み期間があって、しばらくあきらめてさぼった後にもう一度挑戦したらいとも簡単に乗れてしまったのです。

これが本書に出てくる「間隔練習」という、1つのことに集中して練習するより間隔をあけて練習したほうが、記憶の統合が促されて記憶に定着するやり方だったのかと今思います。

この不思議さには自分でも気づいていて、「しばらくサボると上手くいく」という解釈をしていましたが(そして阿保らしいので普段は忘れていましたが)、今になって「こういうことだったのか!」と発見できて喜びを感じています。

もしかしたらこれを読んでいる読者さんも似たような経験があるかもしれません。
そうであればこの本の内容もすっきり入ってくると思います。

最後に

この本、素晴らしかったので手元にほしいのですが、一つ欠点があって値段が他の本より高いんです。「2400円」。

メルカリでは普通の新書ぐらいの値段で出回ってるんですが、売り切ればかりで全然出てない。

買おうと思えば買えるし、それくらい欲しいですが今は金欠なので、しばらく先送りになりそうです。。。

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

  • 作者: ピーター・ブラウン,ヘンリー・ローディガー,マーク・マクダニエル,依田卓巳
  • 出版社/メーカー: エヌティティ出版
  • 発売日: 2016/04/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 (あとカバー外すと赤色の本になるのですが、別の本にインクが移って大変なことになったので、カバーを外して持ち歩くときは注意してください。)